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玄箱サーバーの製作(断念)

Update : 2017/3/30

10年くらい前に購入した玄人志向の玄箱/HG。 長年、自宅のサーバーとして活躍。
Intel Atomを使った低消費電力PCにその座を譲り渡したのですが、復活を試みてみました。 が...


玄箱/HG
玄箱/HG 玄箱/HG

長年、自宅のサーバーとして活躍した玄箱/HG。 ここ数年はPCパーツ入れの箱の中に眠っていましたが、久しぶりに取り出しました。

で、分解(笑)。 サクサクっと開けて、基板を取り出します。

主要部品
玄箱/HG

HDD2基の構成にする予定なので、既存のケースには絶対入らない(笑)。 と言う事で、何か良いケースと考え、自宅PC置き場の空きスペースにピッタリ納まりそうな無印良品のポリプロピレン収納にしました。

玄箱/HG

HDDは余っていたHGSTの2TBのHDD。 SATAをPATAに変換する基板は玄人志向の「SATAD-IDE」。 PATA側は2基HDDを接続するため、マスター/スレーブ切り替え機能が必須になるのですが、切り替えできるのってあんまり選択肢がありませんでした。

玄箱/HG

電源はこれまた余っていた12VDCのACアダプタにします。 ただ電流容量が3Aなのでちょっと不足かもしれません。

電源
電源基板 電源 電源

内部で必要な電源はDC12VとDC5V。 外部からはACアダプターでDC12Vを供給するのでDC12VからDC5Vへの降圧回路が必要になります。

と言う事で100均にてシガーソケットからUSBへ給電するアダプターを購入。 今回は電流を流す必要があるかな、と思い1A供給と書いてあるものを選びました。

玄箱基板側はJSTのXHコネクタで、行きつけの電気屋さんにて購入可能なので助かりました。 で、それらを組み合わせて配線して電源部分が完成です。 降圧回路の出力コンデンサはOSコンに変更しておきました。

IDEケーブルの延長
IDE延長 IDE延長 IDE延長

玄箱の基板をみてビックリ。 IDEケーブルが基板に直付けでした。 と言う事で、ケーブル交換で延長出来ません... ネットを徘徊していると、こんなページを発見。 さっそく真似をして作ってみました。

まずは連結用の1列20ピンのピンヘッダのピンの飛び出している長さを変更。 ラジオペンチで簡単に出来ました。 次にこれを両端用の2列20ピンのピンヘッダに半田付けしていきます。 交差させる必要があるので、テープで仮止めして位置決めをし、左右の端のピンを半田付け。 その後残りのピンを慎重に半田付けしていきます。

そして完成。 案外空きスペースがあってショートの心配なく、思ったより簡単に出来ました。 作業時間は20分くらいでしょうか。

IDE延長

これでIDEケーブルの延長が出来ました。 連結部がむき出しではショートする可能性があるのでテープでグルグル巻いておきます。

動作確認
動作確認1

一通り材料がそろったので動作確認です。 まずはIDEケーブルを延長せず、電源だけ今回作ったのに変更しての動作はOK。 次にIDEケーブルを延長して動作はOK。 なかなか良い感じです。

次にIDEケーブルのスレーブと電源にHDDを接続して動作させると...HDDエラーで起動せず。 スレーブHDDを接続したことにより問題があるのか、電源に問題があるのか切り分けるため、 スレーブのHDDに電源のみ接続して動作させると...HDDエラーで起動せず。

うーん、どうも電源の供給能力に問題があるようです。

電源の変更
電源構成 電源構成

マザーボードまで含めた電源構成は左上図の様なのですが、問題は2点。 まず、DC12VからDC5Vへの降圧回路の能力不足。 こちらは、秋月電子村田製作所製のDC/DCコンバータ「OKL-T/6-W12N-C使用小型高効率DCDCコンバータ可変電源キット(降圧)」を購入して置き換えます。 最大6Aなら問題ないでしょう(笑)。 出力電圧はボリュームで可変できるのですが、5Vが出力できれば良いので、固定抵抗に置き換えました。

次に、HDDへの電源はマザーボード内でスイッチされているのですが、ここの能力不足。 ここはマザーボードを改造するわけにはいかないので、外部でリレーによってスイッチする基板を製作することにしました。

最終的に左下図の様な構成にします。

電源構成

リレーによるスイッチ基板です。 単純にメカリレーとそれを制御するトランジスタ回路です。 メカリレーは行きつけの電気屋さんで購入できるオムロン製の「G6A-274P-DC12V」にしました。 マザーボードでスイッチされる+5V電源で制御するようにします。 時間差が発生しますがまぁ、問題ないでしょう(笑)。

電源変更 電源変更

変更後の電源部分です。 2枚の基板にしたのでちょっと線材が行き交ってます。 で、動作確認したのですが、リレーが動かない... なんで、と悩んだのですが、程なくして原因が判りました。

リレーの上面に内部接続図があり、それを見て配線したのですが、よく見ると「Bottom View」って書いてありました... えー、配線がすべて逆... と言う事で涙ながらに修正。 ようやく動作するようになりました。

しかし、こんなミスを誘発するような記載はやめて欲しいなぁ。

不安定...断念
メイン基板

再び動作確認です。 HDDを2台接続しても正常に起動します。 が...スレーブ側HDDを認識しません。 手持ちのメーカ、型番の異なるHDDを接続しても認識することはなく。

しょうがないので、IDE-SATA変換基板をマスターに設定してEMモードで起動すると... HDDは認識するのですが、ファームのインストールが失敗します。 あの手この手でイロイロ試したのですが、インストールに成功しても正常に起動しなかったり...

イロイロやっているうちに熱意も薄れていき... と言う事で今回の製作は断念することにしました。 写真を撮り忘れたので、記念にマザーボードの写真を貼っておきます(笑)。


©みぞ