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Studβ改造 その1

Update : 2009/3/24

学生の頃に購入したエレクトリックアップライトベース「Stud B」。 以前、色々改造した後、放置していた楽器(笑)。
「The Realist」というピックアップが余ったので久々に引っ張り出し、再改造してみました。 その記録です。


はじめに
Stud B

「Stud B」を知ったのはたぶん雑誌「Base Magagine」だったと思う。 渡辺等さんの楽器紹介の記事だったかと。 その当時、エレベは持っていたがコントラバスを買うお金もなく...という事で飛びついたのが、この「Stud B」。 もう15年以上前の話。

今でこそ、エレクトリックアップライトベースは色々なメーカのがあるのだけれど、「Stud B」はそのハシリ、みたいな楽器。 購入当時は面白がっていじってたし、何より軽いので気に入っていたけれど、肝心の音がイマイチしっくり来ない。 という事で色々調整していたのだが、そのうちピックアップが壊れた(笑)。

メーカに修理に出すのもなぁ、とどうしようか考えていたとき、渡辺等さんはこのベースを色々改造されていた事を思い出した。 じゃ、私も、という事で(笑)。 ハジマリ、ハジマリ。

コントラバスの駒を加工
加工した駒

サークルの部室には使えなくなった駒が転がっているもので(笑)。 反りに反ってたり、加工に失敗してたり。 どんだけ弦高下げようとしたんやねん(笑)。 当然そのまま使用できないので、使える大きさに鋸で切る、鑢で削る。 駒ってめっちゃ硬い木やから大変やねんなぁ。

当時、近くにあったピックアップ(笑)は「Fishman」と「Underwood」。 「Fishman」はそのまま装着出来るけど、「Underwood」は... という事で溝をつけてみた。

左が1号機で見事に失敗(笑)。 右が2号機で、これでいろいろ試してみる。

「Fishman」を試す
Fishmanを装着

ここからは大昔に試した事の再現。

まずは「Fishman」を装着してみる。 「Fishman」は後にコントラバスを購入した時、最初に使ったピックアップだ。 比較的安価なのでね(笑)。 取り付け方法、位置からも予想できるように、低域は少なめなように思う。 逆に微妙なタッチが良く出るかな。 それと、出力が少し小さい。 たしか専用のプリアンプも売ってますな。

取り付けは楽なのだが、さて音は... 予想通りカリカリした音でピチカートのノイズが大きい。 高域を落とせば良くなるかな、とボディーと駒の接触面にフエルトを敷いて高域の吸収を試みたり。 少しは改善が見られたが...

あと、各弦のバランスが悪い。 これは駒の加工の問題もあるかなぁ。 まぁとにかく出音に色々とストレスを感じる(笑)。

アンプで鳴らして録音してみた[♪]。 アンプはHartkeの「Kick Back」でエンハンサはオフ、イコライザはフラットに設定し、スピーカからの音を1mほどはなれた所に置いたレコーダで生録。 PCで取り込んでレベルだけ調整した後、WMAへ変換したデータです。

「Underwood」を試す
Underwoodを装着

次に購入したピックアップが「Underwood」。 まぁ就職してお金も出来たのでね(笑)。 学生のとき部室にあったコントラバスに装着されていたのがこれ。 なので愛着がある(笑)。

駒に切った溝にはめて装着。 さて、音は...やっぱり高域が出てピチカートのノイズが大きい。 「Fishman」の時と同じようにボディーと駒の接触面にフエルトを敷いて改善を試みる。

それとD線の音がやたらと大きい。 やっぱり駒の加工の問題かなぁ。 低域は「Fishman」より全然出るなぁ。

という事でアンプで鳴らして録音してみた[♪]。 D線が爆音にならないように気を配りながら弾かなければいけないので難しい、と言い訳(笑)。

「The Realist」を試す
The Realistを装着

ここからが最近の記録(笑)。

知り合いのベーシストが使っていて、気になったピックアップ「The Realist」。 「Fishman」、「Underwood」と全然違う新しい音! ということで購入して使っていたが...ピックアップの個性がかなり強い。 そこが気になりだして、結局「Underwood」に戻した。 ということで、「The Realist」が余りましたとさ(笑)。

駒の足(?)とボディーの間に挟む。 幅が見事にピッタリ(笑)。 しかし接触面積が小さいけど大丈夫かな。

さて、まずは録音した音を[♪]。 各弦のバランスも悪くなく、低域もしっかり出ている ピチカートのノイズも比較的小さい。 個性の強さがプラスに出たかな、という感じ。 よしよし。

「The Realist」用駒の作成
The Realist用駒 左から The Realist用駒 右から

手持ちのピックアップはこれだけなので、ピックアップのお試しはこれにて終了。 っと、今のコントラバスは「Fishman Full Circle」を使用しているが、これをStudBにつけるのは困難、というか無理(笑)。 ちなみに「Fishman Full Circle」はバランスも良く、ピックアップの主張も少ないので気に入っている。

それはさて置き、上の写真でも分かるように駒、ボディーとピックアップの接触面積が小さい。 どうしようかと思ったのだが、もともとのパーツを利用していい感じに出来そうだ、と思いつく。 そして都合の良いことに、「Fishman Full Circle」に変えたとき、駒も変えたので、一個余ってる(笑)。

ということで、鋸でギコギコ切る、鉋を掛ける、鑢で削る。 で、ようやく完成。 ケーブルを通す部分が中々大変やったな。 もともとのパーツと駒もサイズがピッタリで上手く収まった。

さて、いよいよ音は...[♪]。 前も駒よりも落ち着いた音なったかなぁ。 それと削っていて分かったのだが、弦高によってかなり音色が変化する。 今はこれくらいがちょうど良いかな、という気がする。 ちょっと高目だけれどね。


©みぞ