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シンプルなOver Driveの製作

Update : 2024/5/31

そういえばエフェクタって自作したことが無いなぁと思い、作ってみました。
ネットにイロイロな情報があるので、それらの組み合わせです。
私的にはケースが良い感じに出来たかな、と(笑)。


回路図、基板図
回路図 基板図 回路はシンプルに帰還路にダイオードクリッパーを入れたもので、SCREAMERスイッチもあります。 後段のトーン部分は「Ibanez TS-9 TUBE SCREAMER」のそのままです。 入力と出力のバッファは省略しました。

回路図はいつも通り、KiCADで入力。 基板はユニバーサル基板に組みますが、KiCAD上でユニバーサル基板に部品配置、配線の検討も行っています。 1か所だけビニル線で接続する箇所(左下図の赤色ライン)があります。 パターンでなくビニル線で接続すると、敗北した気がするのはなぜでしょう(笑)。

シミュレーション
シミュレーション LtSpiceで回路シミュレーションしました。 下が入力、上が出力で前段の帰還路に入っているボリューム「RN3」の値をイロイロ変えてみました。 歪具合も調整もバッチリですね。

他にもトーンコンの効き具合なども確認しました。

基板
基板 基板 下準備がしっかり出来たので、基板に部品を実装、配線して組み立てました。 電源にインとアウト、ボリュームが3つにスイッチが1つあるので基板からビニル線がいっぱい生えてます(笑)。

オペアンプの帰還路にダイオードを入れてクリップさせるのですが、イロイロなダイオードが試せるようにソケットにしました。

ケース
ケース ケース 歪系エフェクタと言えば、やっぱり丸型かなぁ、と思い(笑)、100均でステンレスタッパを購入。 このケースに組み込んでいる方、多いみたいですね。 で、穴あけ加工。 うーん、ステンレスは堅い。

穴あけも苦労しましたが、バリ取りも苦労しました。

加工完了
ケース ケース そんなこんなで何とか加工が完了したので、部品を取り付けてみました。

なんかメッチャ良い感じじゃないですか、と自画自賛(笑)。 製作を加速させようと、俄然やる気が出てきました。

動作確認
動作確認 ケースに組み込む前に動作確認をしました。 オペアンプの帰還路のダイオードはゲルマニウムダイオード「IN60」をつけましたが、ちょっと物足りないなぁ、という感じでした。 と思って基板を再確認していたら、抵抗の定数が違ってた事を発見(笑)。

そんなこんなで修正しましたが、やっぱり「IN60」はおとなし目って感じがします。

組み立て
組み立て 組み立て 動作確認も出来たのでいよいよケースに組み込みです。 ステンレスは非導電性なので、ノイズ対策として余っていた銅箔を貼って、シャーシアースを取りました。 電源は9V型 006P乾電池とACアダプターの切り替え式です。 また、入力ケーブルが刺さるとOnするようになっています。

なかなか線材が多いですが、思ったよりスッキリと収まりました。

完成!
完成! 完成! そんなこんなでボリュームのツマミも取り付け、完成しました! 電源LEDはちょっと明るすぎかもしれません(笑)。 で、クリッピングダイオードをとっかえひっかえして試してみました。 すべてTone,VolumeはMaxで、録音レベルも同じなのですが、ダイオードによって音量が全然ちがいます。 音色も、LEDやスイッチング、整流ダイオードは下品に歪みます(笑)。 またScream Onの時はUncontrollableになっているので抵抗の追加や定数の検討が必要ですね。 最後に非対称も試しましたがダイオードの特性が違い過ぎるのか、私的にはイマイチ面白くない結果でした。

という事で、当面は「IN60」かな、という感じです。 しかし、たかがダイオード、されどダイオード。 奥が深いですね。

おまけ
LED クリッピングダイオードをLEDにすると、入力に応じて点灯するので楽しいです(笑)。


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