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ベースピックアップの交換

Update : 2025/6/9

最近、パッシブも良いな〜と思い、思い切ってピックアップを交換してみました。
なかなか苦労しましたが、予想以上に音が変わってビックリです。


Aria Pro II RSB FORMULA
Aria ProII コントロールキャビティ

18歳の時、友人のシミちゃんから1万(だったかな?)で譲り受けたベース。 私の大切な愛機です。 音はいたって普通のアクティブベース、という感じです。

今回、思い切ってピックアップを交換、パッシブにしてみました。

ピックアップ、サーキットの取り外し
ARIAピックアップ ARIAピックアップ

まずはピックアップを取り外して観察です。 プレシジョンピックアップは大きめのマグネットです。 ジャズベースピックアップはスプリットコイルになっておりハムキャンセル機能があるようです。

ARIA基板 ARIA基板

サーキットはオペアンプを使用したアクティブ回路ですね。 昔の基板、って感じがします。 それとボリュームの取り付けがちょっと変わっていますね。

ピックアップ
ピックアップ

取り付ける前の写真を取り忘れたので、取り付け後の写真ですが...

フロント側はSeymour Duncanの「SPB-2 Hot P-Bass」です。 以前「Studβ 改造 その2」でエレクトリックアップライトベースに取り付けたピックアップです。 しばらく使用していたのですが、別のピックアップにしたので取り外して部品庫に眠っていました。

リア側は同じくSeymour Duncanの「Apollo Jazz Bass 4 String」です。 フロント側が「SPB-2」なら「SJB-2b」とかなんでしょうけれど、私としてはピックアップ単体でノイズレスにしたかったので、スプリットコイルのこれにしました。

カバーの仕上がりが全然違います(笑)。 SPB-2はテカっていて、Apolloはマットな感じです。

かさ上げ その1
ザグリ

普通にピックアップを取り付けてみたのですが、思ったよりザグリが深く... という事で、ザグリ部分をかさ上げする事にしました。

木のはがき サクラ

かさ上げに使う木材は、やはり堅い木の方が良いかな、と思いイロイロと探していたところ、ハンズで「木のはがき サクラ」という商品を見つけました。 という事で、早速購入して、ザグリの形状に加工します。

木のはがき サクラ

ノコギリで大まかに切って、ヤスリでザグリにハマるように削ったのですが、硬い木を選んだので削るのがナカナカ大変でした。 ちょっと削っては確認、削っては確認を繰り返し、半日程かかってようやく完了しました。

かさ上げ その2
木のはがき サクラ

加工した木材は土台になるので殆ど表からは見えません。 が、それでもやっぱり隙間もあるのでと、塗装しました。 しっかり重ね塗りして乾燥させてと。

はめ込み クランプ

いよいよボディに接着です。 木工用ボンドを塗布し、ザグリにはめて装着。 押さえるための木片と木の板を介してクランプでガッチリと固定。 これで5日間放置しました。

フロントピックアップ
フロントPU フロントPU

最初に取り付けた時、フロントピックアップは静電ノイズが大きかったので、先ずはその対策からです。 シールド用の銅テープをザグリの底に貼ってアース線をはんだ付けし、そのアース線をコントロールキャビティのボリュームのボディにはんだ付けして完了です。

次は高さ調整のウレタンフォームを加工。 もう少しだけ高くしたいなぁと思ったのですが、丁度良いウレタンフォームが無かったので妥協しました。

そんなこんなでネジの下穴を開けてピックアップを取り付けました。 かさ上げの効果はバツグンでしっかりと取り付ける事が出来ました。

リアピックアップ
リアPU

お次はリアピックアップです。 こちらはピックアップに静電ノイズ対策が施してあるので、高さ調節のウレタンフォームを加工して、ネジの下穴を開けて取り付けるだけです。

サーキット
コントロールキャビティ

サーキットはごく一般的なパッシブ回路です。 コンデンサは王道のオレンジドロップです(笑)。 また蓋の部分とシールドの導通を強化するため、一部銅箔テープを貼りました。 それとボリュームが1個減ったので、部品を取り付けない穴は黒いテープを貼っておきました。

しかしまぁ、元々はアクティブサーキットだったので、ザグリが大きくスカスカですね。

完成!
完成! 完成!

という事で、ザグリのかさ上げなど苦労しましたが、無事にピックアップの交換が出来ました。 まぁ、弦間ピッチが狭いベースなので、ポールピースの間隔とあってないなど根本的な問題もありますが(笑)。

で、肝心の音はというと...予想以上に音が変わってビックリです。 フロント側は中低域が豊かで、太い音。 リア側は粘り気が強く、それでいて抜けが良い音、って感じでしょうか。 なんにせよ、このベースでこんな音が出るなんて、と改めてこのベースが気に入りました!

そうそう、ボリュームのツマミもシルバーの物に交換しました。 見た目にもアクセントになって良い感じです(笑)。

修正
スリット

プレシジョンピックアップは音がこもる感じ、ではありますが、静電ノイズ対策をしたせいで余計にこもる感じがします。 という事で「ハイ落ちするのは、渦電流が原因」説を信じて、銅箔にスリットを入れてみました。 スリットはポールピースの真下の位置にそれぞれ入れています。

結果、ハイ落ちは改善しましたが、静電ノイズの消え方が少なくなった感じがします。 まぁ静電ノイズは弦に触れていれば出ないので、完全に消えなくても良いですが、なかなか難しいですね。

ワイヤー修正

ハイ落ち対策中によく見ると、ピックアップからの線材が半田付け部分で断線しそうになっていました。 という事で、こちらも修正しました。 いやー、気がついて良かったです。

そんなこんなで修正しましたが、そのうちにコンデンサーを交換しそうです(笑)。 沼にハマりつつありますね。


©みぞ